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2004/4/3

日本型アウトレットはブランドの信頼を落とす

 長い不況で人気を落として売れないショッピングセンター(SC)が全国のあちこちに出ている。それを打破するためか、最近は「アウトレット・モール」と呼ぶ安売り目的のSCがたくさん誕生している。
 「アウトレット」というのは米国の大型店の一つで「工場に滞った売れない商品のはけ口」を目的とする店舗形態で、同じ悩みを持つブランドメーカーが集まってショッピングモールを形成している。確かに値段は安くて小売価格の二掛け、一掛けというのもたくさんある。三万円のジャケットでも一掛けだと三千円だから、とにかく安いのは事実のようだ。
 そのアウトレットでお客が買い物をするには、いくつかのマイナス面がある。それはまずモールの立地である。都心から一○○qくらい離れるのは普通で一般のお客が行きにくい。また品揃えが片寄っているのが特徴で、一つの品番の品が色サイズ違いで五十点、百点と大量にハンギングしてあり、欲しい品を探すのが大変のようだ。工場の残り品である以上仕方がない。
 ところが日本でのアウトレットモールは都心から近い場所に作られる。郊外型でも高速道からも近く、交通の便の良いところに開発され、家族連れでも行きやすく子供の遊び場も備えている。その上に品揃えにバラエティがありサイズも色違いもたくさん陳列されている。
 私は有力なアウトレットモールを四つ視察しているが、どこも米国的な悪条件はほとんどない。つまり米国とは違って日本型のアウトレットなのである。うがった見方をすれば「安売り主体のSCだ」という印象を与える宣伝上の造語である。これは安売りで集客力を強めるために「店じまい」という言葉を使うのと同じようなもので、売り出しが終わっても店は閉めない。
 「そのあたりは業界もお客も暗黙に了解しているので、いいではないか」ということなのであろう。
 もちろんアウトレットでは本当に売り場で不良在庫になってしまった商品もあり、それを超安値で売っているのは事実であるが、本当の残品であれば品番もばらばらで大量に商品があるはずもない。
 ところが某有力ブランドのジーンズメーカーのアウトレット店では、陳列棚に三千九百円のジーンズがずらりとサイズを揃えて陳列されている。手にとってみると生地も薄く、定番ものとは大違いで、明らかにアウトレット用に作られた商品である。
 ばらばらで不揃いの売り場の残品か安売り専用に作られた商品で構成されているのが日本型アウトレットであると言っても過言ではあるまい。
 何も知らない一般のお客は「同じ品がアウトレットでは五分の一くらいの値段で売られているんだから、専門店の値段は高過ぎる」と信じているお客が増えている。これは有力ブランドに対する価格不信につながるであろう。業界は反省するべきではないのか。


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