売り場でぼんやり来店客を待っている「客待ち販売員」は、売れない時代になって一番困った存在である。売れた時代と比べて売れない時代は肝心のお客が来なくなったのだから「客待ち販売員」には仕事がなくなった。一日中来ないお客を待って売り場でじっと座っていると、販売員の動きがなくなった売り場は活気そのものも消えてしまう。
お客が来なくなった売り場でじっと待っているのか。お客が来ないなら、販売員の君はお客を呼ぶために何故店頭に出ないのだ。店頭に買い物客が歩いているショッピングセンターのような場所に店がある場合だが、販売員は店頭でお客をキャッチして店内に誘導するべきだ。
この場合でも販売員全員が店頭に出て売り場を留守にしてはいけない。一人でも残ってきびきびと動いて仕事をしていれば売り場にも活気が出る。
店頭では店の品揃えに合致するお客を見付けないといけないが、そういうお客が歩いてきたらにっこり笑って軽く会釈をする。「こんにちわ、お買い物ですか」とか「暖かくなりましたね」と話し掛ける。「ええ」とお客が応じてくれたら短い会話の成立である。
「今日、とってもきれいな色のセーターが入りまして、お客さまにお似合いだと思ってお声をおかけしました。ちょっとご覧になりませんか」と呼びかけてみる。
「ちょっ忙しいので」と逃げの体制になったお客には「そうですか、じゃまた」と軽くいなせばいい。
なかには一度買い物をされたお客も歩いている。その顔を覚えているのも販売員の特技である。「あら、先日はありがとうございました。あのスカートはとってもお似合いでしたものね」と話しかけてみる。「新しい色のスカートをご覧になりませんか。昨日入荷したんですよ」と誘ってみる。
もし店頭には店のターゲットのお客が一人も歩いていない場所であれば、販売員が店頭に出て声を掛けるのは無駄である。なんとかお客を呼び出す方法を考えてみる。
入荷した商品を前にして「どなたかこのワンピースを欲しがっておられたお客はいないか。あのお客ならおすすめしたら喜んでもらえるのではないかしら」とめぼしい当たりを付けてみるのだ。ほぼ確率が高いお客と商品の結びつきが見つかったら、早速そのお客に連絡してみる。電話がいいか、あるいはメールがよい場合もあろう。「ぜひ見ていただきたい品が入荷しましたので」と声を掛けてみる。
入荷した商品のくくりからイベントを計画するのもいい。お客の仲間をくくってイベントをプランニングしてもいい。必ずしも買い上げにつながらなくてもお客を呼び出す口実になるのであれば、面倒がらないで計画を実行する。
こうした販売員の努力があってこそ売れない時代でも確実に売上げを取っていけるのだと思う。
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