新年明けましておめでとうございます。お正月の三か日は暖かく穏やかに過ごしたが、みなさんのお正月はいかがでしたか。
昨年後半あたりから「景気はゆるやかに回復している」という報道が流れていたが、地方の中小商店にはまったくその兆候もなく新年を迎えてしまった。しかし、売り場からお客さんの買いっぷりを見ていると確かに積極的に買い物をするお客が増えてきたように思う。それも本物志向の高額品を中心に買い物をしている。
そういうお客は収入が安定しており仕事は忙しいが買い物をする余裕資金を持っている人たちである。地方では数はすくないが、学校の先生、医療関係者、市役所などの公務員、年金族と呼ばれる高齢者、好調企業の現場で働く第一線の社員などである。
そういうお客に買い物をしてもらっている中小専門店は、売上げも下げ止まり傾向になっている店や、すでに回復した売上げを記録している。あなたの店はどうだろうか。
反面、会社のリストラにあって職を失った人たちは再就職の道も閉ざされ景気回復とは無縁の苦しい生活を送っている。衰退気味の地方商店街では去年一年間で十数軒もの店が廃業したところもある。閉ざされたシャッターは埃にまみれている。
そうしてみると「景気回復の波」は微妙なもので、その波に乗れた店と乗れなかった店との差は、まさに「紙一重」である。店が多くのフアン客を持っていて、そのお客の大部分が安定した収入を持つ人たちであれば「景気回復の波に乗れる」店になれるが、フアン客の多くが収入を断たれた人たちであれば、今年も大きく売上げを落とすことになろう。
ただ、多くのフアン客を集めた専門店にも固定客の自然減少が目立ちはじめ、このままでは売上げが「じり貧傾向」になる。僕の教室でも「先生、なんとかフアン客を増やす方法はありませんか」と悲痛な質問をしてくる店もある。
こういう店のフアン客は「店の品揃えや売り方、販売員の人柄に惚れ込んだお客」である。それを無視して低価格の品揃えを増やしたり、売り出し型の売り方をしたり、販売員をパート社員に変えたりすると、お客の反発を買い多くのフアン客を失う。最良の方法はフアン客に新しい顧客を紹介してもらうことだ。
ここで間違いは、紹介してくれたお客に「紹介のお礼なんですが」と手数料をこっそり渡してはいけない。紹介された方のお客に感謝の気持ちを表すのが正しいと思う。「○○さんのご紹介ですから、初回のお買い物はすべて三割引きさせていただきます」などの特別優遇をして、紹介したお客に、紹介されたお客からお礼の言葉がいくようにするべきだ。そうすると次々と紹介してくれる。紹介してくれたお客には、盆暮れにでも店長から商品券などで丁重なお礼がされるべきである。
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