先日、税務署から「消費税が変わります」という文書が届いた。これは消費税法の一部が改正され来年四月一日から適用されるという通知である。
デフレ経済まっただ中での消費税の改正には「お客の買い控えが一層強まるのでは」と心配するが、お客のためにも店側の対応を誤らないようにしたい。
いくつかの項目があるが、簡易課税制度の適用上限が現行二億円から五千万円に引き下げられる、免税業者の売り上げが現行三千万円が一千万円に引き下げられるなどについては、売り上げの金額がこの改正に該当していればやむ得ないと思う。
しかし「総額表示が義務付けられます」については、商品の値段表示の問題だけに、お客の購買意欲を刺激するか、また購買意欲を喪失するかの瀬戸際である。
この改正は「価格を表示するときは商品代金に消費税を含めた総額の金額を表示しなければならない」というものである。つまり価格表示が「内税」か「外税」かの違いである。
従来の議論では「内税表示をすると便乗値上げがあるといけないので外税表示が望ましい」というものだった。そのため一部の飲食店を除いてほとんどが「外税」であった。そのため買い物をすると商品代の他に消費税の金額がいくらになるのかが分かりにくい欠点があった。
しかし、消費税込みの金額を表示すると一律に値上げをしたような錯覚に陥る。「この商品の値段はこんなに高いのか」とお客に思われて「買い控え心理」に陥る恐れがある。
だが安売り競争に走っている店にとっては「税込みで値段が競合店よりも高く感じる価格表示はやりにくい」という難点があるが、税務署から「総額表示を義務付ける」つまり「内税表示にしなさい」と強いお達しがあったのだから仕方があるまい。
中小商店にとっては「マーケット全体が内税表示になる」ことが前提であれば「総額表示」に問題はないのではあるまいか。しかし「この品は消費税を加えた価格です」という点をはっきりさせる必要がある。
そのためには値段札やショーカードの片隅に必ず「税込」の表示を入れることが必要である。値段表示の横に小さく「税込」と入っていれば、それ以上の金額を請求される恐れはないのだから明瞭になって、かえって「買い易い」という心理も働くかもしれない。
小さな「税込」というゴム印を作って価格表示の横に押すか、印刷するときに最初から「税込」という文字を入れておくようにしたい。
この消費税総額表示の改正は平成十六年四月一日から適用となっているので、来年の四月までには表示金額の訂正や「税込」の表示を入れる仕事を終わらせないといけない。もし値段札を新しく刷り変えるのであれば、今年の秋までには新しいデザインを考えておく必要があろう。
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