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商店街

 ショウテンガイ。心地よい響きである。
 幼い頃から慣れ親しんだ、例えばコウエン(公園)とか、ジテンシャ(自転車)とか、トモダチ(友達)とか、そんな言葉と同じ感覚で口にする。古今東西、商店街はその昔から暮らしに密着してきたものなのだろう。
 けれども、斜陽と囁かれて久しい商店街の現状は、世辞にも豊かとは言えない。メンズUが50年近くも看板を揚げている中通り商店街も、近年は尚更、シャッターに閉ざされる店舗が著しい。その数は実に十数軒。不況、後継者難など各々の理由は定かではないけれども、奈落の底へ向かって加速していることに違いはないようだ。

インパクってなんだろう?  ところで、この夏にインパクが開催される。
 国を挙げての一大イベント、インターネット博覧会の呼称として言われるインパクは、某総理大臣もテレビCFへ出演され余念なくPRに努めるなど、耳にされた方も少なくなかろう。IT(情報通信)革命を担う、21世紀の旗揚げ催事と言わんばかりの様相だ。
 そして、インパクは経済活性化も眼中に入れているらしく、参加する個人や団体には多くの民間企業が促された。巨大なサイトの中に配置された個々のパビリオンサイトには、なんと「商店街」という括りのWEBページが沢山存在するのである。
 なるほど・・・見捨てられたようでいて、しかし「がんばれ商店街」と推挙する向きは、決して少ないワケではない。
 さらにインターネットへ目を向けて探したら、全国各地の商店街ホームページは着実に数を増していることが解る。どういうことだろう。
 もう一歩、足を運んでみるなら、個人が運営するホームページの中に商店街応援サイトのような性質を持つものが意外に多い。これには驚いた。何の利益も期待できないはずの商店街応援に、個人の貴重な時間と場所(この場合自身のWEBサーバー)を割き、商店街の問題点や未来を中立的に評価してくれているのである。
 正直なところ、最初は不思議に思った。だが彼らは「ショウテンガイが好き」と言うのである。
 気に入った街や店の紹介をするホームページも多い。そして、そんな彼らの発信する情報は多くの人々の暮らしの中で役立てられている。グルメ情報誌が書く記事よりも、個人の主観に頼った「あの店、美味しいよ」のほうが、ずっと信憑性が高いらしい。

 さあどうだ。
 もはやこれまでと思われた店や商店街に、こんなにも温かいエールが贈られているのである。たしかにバブル時代のように安穏と暖簾を掲げておくことは出来ない現代だけれども、冷え込んだ消費経済にあって尚、商店街を思う人々がいらっしゃる。
 街を創る大きな要素でもあるはずの商店は、だから挫けることなく街を思う人にご恩返しをせねばなるまい。パチンコやゴルフに現を抜かしている場合ではないのだ。
 インターネットが日常化した今こそ商店街や商店は、再び活気を蘇らせる恰好のチャンスなのである。それが通信販売なのか、コミュニティなのか、それぞれの商店に応じて異なって当たり前。カスタマーとの有用なインターフェイスとしてインターネットを用いることをしっかり考えることが肝要なのだろう。何よりも、物怖じせず一歩を踏み出すことが大切に違いない。
 岩国駅前にこだわらず、近隣エリアで頑張るお店や商店街との協力だって、インターネットなら容易にできる。ある意味パソコンは、商店街がかつての息吹を取り戻し、賑わいを醸すにはうってつけの道具なのである。21世紀から始まる新しい商店街のキーワードは、もしかするとインターネットなのだろう。
 そう「ショウテンガイ」と人々に愛されるよう、街や人のために頑張ろうではないか。
 できることは、きっとあるはずなのだから。




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