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夏回顧


 それにしても雨の多い夏だった。近年にあってはうだるほどの猛暑が少なかったせいか、さほどの夏バテは感じないでいるのだが、それでも些かの気怠さが無いでもない。
 安っぽい日記のようなくだりで書き始めると、なにやら、放って置いた夏期課題を2学期になってから慌てて書き殴った小学生の頃を思い出す。しからばせっかくの(似非)宿題提出であるから、しばしご一読をいただき、担任の先生よろしく赤ペンでお叱りなんぞ与えてくだされ。

 アウトドアがブームと言われて久しいこの夏。玄倉川で取り返しのつかない惨事が起きてしまったことは記憶に新しい。無謀なプランと浅い経験、思慮の不足や流行によるモラルの低下から、起こるべくして起きた遭難事故だった。
 そんな折り、数年ぶりにボーイスカウトの後輩諸君が野営をしている宇佐郷のキャンプサイトを訪ねる機会を得た。現役時代を思い出しながら小さなテントに横たわり、大地へ身を委ねて一夜を過ごすと、風の強い夜には満天の星が降りそそぎ、それまで見たこともない大きな流れ星が夜空を突っ走ったのである。感動と危険が同居する、大自然の持つ憑依を思い知る貴重な一夜なのだった。
 翌朝。みなより早起きをし、近くの渓流へ山女魚を釣りにゆくつもりで、秘伝テンカラ釣りの身支度を整えていたのだったが、なんと目を覚ましたのは午前8時半。もはや朝食も終えられた後の退屈な時間であった。情けなくも無念。
 そのテンカラである。
 忙しさにかまけて解禁直後のスタートダッシュを怠って以来、水曜日毎の嫌らしい雨天。しかも降るといったら洪水でも起きるほどの豪雨であったから、とても入渓する機もない。沢靴の底もみっともなく剥がれてしまうし、見るべき所のないシーズンに終始したのである。これもまた無念。
 志も半ばに涙を飲んだのはそればかではない。
 いよいよ10年目を迎えたポンコツ英国車MGBも、慢性的なオーバーヒート対策をすべく本国から部品を取り寄せ、いざガレージで奮闘を試みようと(二度まで)思い立ったのだけれども、準備運動のつもりでガレージを発つと、そのまま鉄砲玉のように山海を駆け回ってしまい、結局は何もしていない。
 新品の部品は、いまだ箱に入ったままオブジェと化している。このままではクルマがオブジェになってしまう。やれやれ。 ホームページの扉
 しかし、コンピュータは歩を進めた。秋に立ち上げる予定のホームページ制作も順調に進み、もうすぐ公開とあいなる。いまから出発するからには見応えのあるサイトにしなくてはならないのだが、この制作作業は出版にも似たとても愉快なこのなのだ。
 コンテンツの充実はもちろん、レイアウトやデザイン、加えてコンピュータ言語やインターネットの知識や技術も要求される。まったく新しい分野の学習も含め、日夜励んでいる真っ最中。どうかご期待あれ。

 夏の回顧は、まだあった。左様、夏競馬。
 今年、小倉競馬場が新装オープンを果たした。競走馬に逢いたくて、土曜日をやりくりした挙げ句の小倉ミッションの遂行である。博打場とは思えないほど整備された美しい環境に驚きながら、1Rから参戦。せめて電車代くらいは...スケベ根性丸出しで挑んだ結果は12競走のうち、はっは、9競走を的中! 実に8割近い驚異的な的中率である。けれど、収支は1万円の敗北。どーなっとんじゃい!
 こうして一夏が過ぎた。
 思い残した事柄も少なくはないが、また来年の夏の宿題にしてやろう。そう思いながら、昨日、タンスの下の方へ納めてあったギンガムチェックの長袖BDシャツに手を通してみた。するとどうだ。気分は一変、即座に「秋」を実感してしまったのである。
 さて、サンマを探しに魚屋へ行くとしようか。




* 夏回顧 *